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以前紹介した、マーケティング入門の本「白いネコは何をくれた?」と同じ著者の本です。
この本も、「白いネコは何をくれた?」同様に、戦略・マーケティング戦略『BASiCS』理論をさらっと読める、初心者向けのストーリー仕立てとなっています。
お店・会社向けの実践的な視点で書かれているので、自社の戦略などを考えたいときにオススメです。
【発売日】2009年8月1日
【著者】佐藤 義典 著
【出版社】青春出版社
【仕様】単行本(ソフトカバー) 285ページ
【定価】1429円+税
目次
- 序章 「君には戦略がないんだよ」
- 第1章 「売れる仕組み」は戦略が教えてくれる
- 第2章 人と会社を動かす「数字」の魔力
- 第3章 会社の「独自資源」はどこにある?
- 第4章 お客様が「買わない理由」をなくす
- 第5章 売りたい商品への「流れ」を作る
- 第6章 「想い」を届ける「共鳴のサイクル」
戦略BASiCSとは
戦略BASiCSとは、下記の5つの戦略理論をフレームワークにしたものです。
「白いネコは何をくれた?」と同様です。
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売れる会社のすごい仕組み~明日から使えるマーケティング戦略から一部抜粋
重要なのは、上記の5つの要素を全ての一貫性と具体性です。
一貫性と具体性の2つが揃って「勝てる」戦略となるとのことです。
5つの要素がちぐはぐにならず(一貫性)、具体的にイメージできるように、本を読みながら自分の仕事についてじっくり考えました。
3つの差別化軸
マーケティングで「4P」と実行段階のフレームワークで使われるものです。
私は実際他の本で先に知った「4P」ですが、もっと難しいものだと思ったら、この本ではとても分かりやすくてスッキリしました。
読みながら自分の仕事も分析していました・・・。
私はこれまで「手軽軸」方向でしたが、「密着軸」で仕事をした方が良いのではないか?と、ここ数年のモヤモヤの正体が理解できた感じがしました。
- 「手軽軸」・・・早い、安い、便利
- 理容店・美容院でいえば、カット10分で千円の「QBハウス」が典型。早く安く、そして立地は駅の中などの便利な場所にある。お客様が来やすい便利なところに立地し、回転を早くする戦略。
- 「商品軸」・・・高品質・新技術
- 「密着軸」・・・顧客の個別ニーズに対応
- 顧客の顔と名前、髪質や好みの髪型などを知り尽くしている地元の理髪店・美容院。こだわりのある顧客には、「自分の思い通りにやってほしい」という個別のニーズがあるので、それに応えることで差別化をはかる。
「3つの差別化軸」より一部抜粋
感想など
「白いネコは何をくれた?」にも「戦略BASiCS」「3つの差別化軸」は書かれていました。
今回の本には、上記の他に「売上5原則」「マインドフロー」などが加わっています。
その分、考えるべきことは多いですが、かなり実践的な要素がたくさんです。
ストーリーを追って疑似体験しながら、初心者でも問題なく理解できるように平易な言葉で説明されています。
しかし内容はとても濃くて、著者はあとがきに「米国のトップスクールMBAのマーケティングクラスより、はるかにハイレベル」と書いていました。
それだけ深い内容の本だということになります。
マーケティング初心者で、実践的な本格的な内容を手っ取り早く学びたいという方にオススメな本です。
「自社の戦略」が考えられるということは、「他社戦略」も考えることができるということ。
コンサルティングなどの仕事をしたい人にもオススメできます!
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